隠宅
いんたく
名詞
標準
retreat
文例 · 用例
その後、同じ二日市で榊屋の隠宅というのに引越した時に、父が私に羊羹を三キレ新聞紙に包んだのをドンゴロス(ズックの事)の革鞄から出してくれた。
— 夢野久作 『父杉山茂丸を語る』 青空文庫
住まいはいずれじゃ」「法眼さまがおなくなりになりましてから二年このかた、小石川の伝通院裏にご隠宅を構えて、若党ひとりを相手に、ご閑静なお暮らしをしていらっしゃるとかのことでござります。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫
あの三軒のどれかですぜ」 たぶんそのあたりだろうと見当をつけていってみると、案の定、いちばん奥が捜し求めたその隠宅でした。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫
隠宅というとふた間か三間の小さな家にきこえるが、法眼といえば位は最上、禄は百五十石、はぶりをきかした大奥仕えのお鍼医の未亡人がこの世を忍ぶ住まいです。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫
たしかにこの隠宅へあの三蓋松のひとそろいを届けたというからにゃ、首尾の松の首っつりもこの家のうちに根を張っているにちげえねえんだ。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫
かりにも法眼の位をいただいたおかたさまのご隠宅なんだ。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫
詮議や手入れを拒むほど、位におごる法眼の隠宅に、なまめいた船宿のちょうちんなぞのあることからしてが、すでにふつりあいなのです。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫
――忘れるせぬ、昨年十二月十五日一洵老に連れられて此度新居へ移つて来た御幸山麓御幸寺境内の隠宅、――高台で閑静で家も土地も清らかであり市街や山野の遠望も佳い、――殊に和尚さんにその人を得た、たゝ感謝あるばかりである。
— 種田山頭火 『一草庵日記』 青空文庫
作例 · 標準
彼は人目を忍び、人里離れた山奥に隠宅を求めた。
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静寂を愛する隠士は、自らの隠宅で書物を読むことを好んだ。
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都市の喧騒から逃れるため、湖畔に隠宅を設けた。
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