墨流し
すみながし
名詞
標準
marbling print
文例 · 用例
対流渦による波状雲のことは今さら述べるまでもないが、これに類似の縞は、近ごろ「墨流し」の実験をしているときに、最初表面に浮かんだ墨汁の層が、時がたつに従って下層の水中に沈む場合にもかなりきれいに発達するのを見ることができた。
— 寺田寅彦 『自然界の縞模様』 青空文庫
俳句は、楽焼や墨流しに似ているところがあって、人意のままにならぬところがあるものだ。
— 太宰治 『天狗』 青空文庫
もうちと経つと、花曇りという空合ながら、まだどうやら冬の余波がありそうで、ただこう薄暗い中はさもないが、処を定めず、時々墨流しのように乱れかかって、雲に雲が累なると、ちらちら白いものでも交りそうな気勢がする。
— 泉鏡花 『妖術』 青空文庫
(昭和七年九月、渋柿)曙町より(十一)「墨流し」の現象を、分子物理学的の方面から、少しばかり調べてみていたら、だんだんいろいろのおもしろいことがわかって来た。
— 寺田寅彦 『柿の種』 青空文庫
しかし例えば本書に入れた『墨流しの物理的研究』の如きも、適当な解説さえすれば、その価値は誰にも分かるのであって、現にこの一文は、北京図書館の機関雑誌『館刊』に漢訳されて載っている。
— 中谷宇吉郎 『「寺田寅彦の追想」後書』 青空文庫
この小論では、以上三つの既刊の論文の中から、墨流しに関係する部分を紹介することにする。
— 中谷宇吉郎 『墨流しの物理的研究』 青空文庫
墨流し 墨流しは古来我が国で行われた遊戯であるが、染め物にも応用されている。
— 中谷宇吉郎 『墨流しの物理的研究』 青空文庫
その時紙をそっと水面にあてて、この墨膜を紙につけてとるのが、いわゆる墨流しである。
— 中谷宇吉郎 『墨流しの物理的研究』 青空文庫
作例 · 標準
水面に浮かべた墨が作り出す複雑な模様を紙に写し取る墨流しは、まさに一期一会の芸術だ。
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和紙の便箋に施された繊細な墨流しの模様が、手紙の内容にさらに趣を添えている。
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伝統工芸のワークショップに参加して、自分だけのオリジナル模様の墨流しを体験した。
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ウィキペディア
墨流し(すみながし)とは墨汁を水に垂らした際に出来る模様、またはその模様を染めた物である。
出典: 墨流し — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0