窘窮
窘窮
名詞
標準
文例 · 用例
其の永楽帝の賽児を索むる甚だ急なりしに考うれば、賽児の徒|窘窮して戈を執って立つに及び、或は建文を称して永楽に抗するありしも亦知るべからず。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
そして其歴史を見れば、初めに多く暴力を用うるのは寧ろ時の政府、有司とか、富豪、貴族とかで、民間の志士や勞働者は常に彼等の暴力に挑發され、酷虐され、窘窮の餘已むなく亦暴力を以て之に對抗するに至るの形迹があるのです。
— ‘V NAROD’ SERIES’ 『A LETTER FROM PRISON』 青空文庫
当時|閥族政府へ肉薄して、政府をして窘窮の極に陥れていた野党の中でも、その中堅とせられている某党の智嚢の死亡は、野党にとっての一大打撃であった。
— 田中貢太郎 『雨夜草紙』 青空文庫
どうにかしなければならないと思いつつもどうにもする事が出来ないで独りで窘窮煩悶していた。
— 内田魯庵 『二葉亭四迷の一生』 青空文庫
二葉亭の自卑自屈を余儀なくされる窘窮煩悶の状がこの二、三行の文字に見えるようである。
— 内田魯庵 『二葉亭四迷の一生』 青空文庫
子たるもの、家臣たるもの――に、そのものたちの窘窮がここで今こそ打開される。
— 本庄陸男 『石狩川』 青空文庫
その他片山桃雨氏と、石山桂山氏は早くより俳句を止めて、今は消息を絶っている、石井得中氏はこれも亡くなったが、末路は最も窘窮していて気の毒であった。
— 内藤鳴雪 『鳴雪自叙伝』 青空文庫
是れ夫人が魔醉藥を拒むで服せざる所、其の决心の態、窘窮の状、傍にあつて見るが如し。
— 八面樓(宮崎湖処子) 『泉鏡花作『外科室』』 青空文庫