楹
えい
名詞
標準
文例 · 用例
第二十一子|模を瀋王とし、第二十二子|楹を安王とし、第二十三子|を伊王としたり。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
その叫びし聲は我骨髓に徹し、その遽しく奔り去りし状は我心魂を奪ひ、われは身邊の柱楹草木悉く旋轉するを覺えて、何故ともなく馳せ出し、荊莽の上を踏みしだきつゝ徐かに歩める人々を追ひ越し行きぬ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
それは王侯の邸宅といってもいい建物で、柱にも楹にもいちめんに彫刻のしてあるのが見られた。
— 田中貢太郎 『陳宝祠』 青空文庫
再び下りて楼閣の建築を見て歩くと、近年重修した外楹の絵に欧風の煙突などが書かれてゐたのは少し興覚めた。
— 附 満蒙の歌 『満蒙遊記』 青空文庫
門の左右を埋める藪のところどころから、簇々とつるをのばしたその花が、今では古びた門の柱にまといついて、ずり落ちそうになった瓦の上や、蜘蛛の巣をかけた楹の間へ、はい上がったのがあるからであろう。
— 芥川龍之介 『偸盗』 青空文庫
彼の門楹は斫られたり、彼の石矼は毀たれたり、彼の前庭には、二人の刺客の足を印したり。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
皎月の門前に誰か石を折り、芳梅の籬外に渠ぞ楹を斬る。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
吾れ謂えらく、大風一たび興って、それをして転覆せしめ、然る後|朽楹を代え敗椽を棄て、新材を雑えてこれを再造せば、乃ち美観と為らんと。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫