独悲
どくひ
名詞
標準
文例 · 用例
啄木の「あこがれ」以後の詩には、まだはつきりとした意識はなかつたとは云へ、それでも生活感情に根ざした孤独悲愁の詩情のうごめきが以前の趣味的ロマンティシズムから脱出しようとする努力となつてほの見えてゐたのを鴎外は頼もしい展開として見のがさなかつたのであらう。
— ――一つのおぼえ書き―― 『新詩社と石川啄木』 青空文庫
與吉は火傷の疼痛を訴へて獨悲しく泣いた。
— 長塚節 『土』 青空文庫
諸君も考へて見給へ、かういふ時は乃ち孤獨悲痛の大心靈が、一劇塲の舞臺を刹那として實現して來た時であらう。
— 岩野泡鳴 『神秘的半獸主義』 青空文庫
春雨椿自落 春雨 椿 自ら落ち、秋風梟獨悲 秋風 梟 独り悲む。
— 河上肇 『閉戸閑詠』 青空文庫
余獨悲韓子爲説難而不能自脱耳。
— 老莊申韓列傳第三 『國譯史記列傳』 青空文庫