謡い
うたい
名詞
標準
文例 · 用例
畢竟日本の詩は、西洋派の「韻文」という語にぴったりしないで、昔から称呼される「謡いもの」に符節するのだ。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
そこで「謡いもの」を韻文と言う意味なら、日本にも一種の韻文学が有るわけだ。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
畢竟するに平家や謡曲等の詩文は、琵琶その他の音曲によって歌謡される、文字通りの「謡いもの」であって、独立した文学としては、韻文価値のないものである。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
」「はい、はじめて謡いました時は、皆が、わっと笑うやら、中には恐い怖いと云う人もござんす。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫
」「ええ、物好に試すって、呼んだ方もありましたが、地をお謡いなさる方が、何じゃやら、ちっとも、ものにならぬと言って、すぐにお留めなさいましたの。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫
舞いも舞うた、謡いも謡う。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫
「(喜多八)……また思切って手を合せ、南無や志渡寺の観音|薩※の力をあわせてたびたまえとて、大悲の利剣を額にあて、竜宮に飛び入れば、左右へはっとぞ退いたりける、」 と謡い澄ましつつ、「背を貸せ、宗山。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫
或る人が彼に、多摩川の河原へ出て人のいないところで謡いなさいと進言した。
— 岡本かの子 『雛妓』 青空文庫