蹴破
蹴破
名詞
標準
文例 · 用例
濕地には水芭蕉の青々とした廣葉が枯葦の間から、谷間には蕗の薹や福壽草が腐つた蕗の葉を蹴破つて、ずん/\と延びて行く。
— 有島武郎 『春』 青空文庫
掘鑿の中は、雪の皮膚を蹴破って大地がその黒い、岩の大腸を露出していた。
— 葉山嘉樹 『坑夫の子』 青空文庫
ヨブは信仰に由て友を蹴破して終るべきではなかった。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
どてツ腹あ蹴破つて、このわたを引ずり出して、噛潰して吐出すんだい!
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
停車場前のいか屋という旅館へひとまず泊ることとし、何はともあれ、まず第一に、山河二百里を蹴破り来りしこの鉄脚を、日本海の荒浪に洗わんものと、海岸を指して出かけた。
— 井沢衣水 『本州横断 痛快徒歩旅行』 青空文庫
どてッ腹あ蹴破って、このわたを引ずり出して、噛潰して吐出すんだい!
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
二頭の乳牛を両腕の下に引据え、奔流を蹴破って目的地に進んだ。
— 伊藤左千夫 『水害雑録』 青空文庫
二頭の乳牛を兩腕の下に引据ゑ、奔流を蹴破つて目的地に進んだ。
— 伊藤左千夫 『水害雜録』 青空文庫