築窯
ちくよう
名詞
標準
文例 · 用例
このような失態を目前に見ながら、またぞろ人もあろうに、御殿山氏の陶工を招いて、青山氏が自邸に築窯を試みたということ、物の理解のない仕打ちもここまで来てはなんと評する言葉もない始末である。
— 北大路魯山人 『現代茶人批判』 青空文庫
もともとこの人土俵の外に投げ出されたとて敗けたとはいわぬという日下開山、これが名越の自邸に築窯したのである。
— 北大路魯山人 『現代茶人批判』 青空文庫
しかし、私に余計なからかい気分の邪魔があったに違いないとしても、私が忠告の真意は誠実であって、私は心から、鑑賞家として聞こえある前山さんに築窯と製陶を止めさしたかったのである。
— ――製陶上についてかつて前山久吉さんを激怒せしめた私のあやまち―― 『素人製陶本窯を築くべからず』 青空文庫
次の頼母木氏の場合は少しく事情複雑であって、坊間伝うるところによると、これは必ずしも頼母木氏一建立の御道楽になったものにあらず、加賀|山代温泉場のいわゆる、九谷窯の某氏(職商いをなす人)との妥協になるいわば一挙両得を考慮した築窯である。
— ――製陶上についてかつて前山久吉さんを激怒せしめた私のあやまち―― 『素人製陶本窯を築くべからず』 青空文庫
しかし、これとて、その釉薬、築窯、火法、みな厳秘洩らすまじきものとなって、洩らしたものは磔の掟である。
— 吉川英治 『増長天王』 青空文庫