思しき
おぼしき
連体詞頻度ランク #32872 · 青空 0 例
標準
seeming (to be)
文例 · 用例
又た少女の室では父と思しき品格よき四十二三の紳士が、この宿の若主人を相手に囲碁に夢中で、石事件の騒ぎなどは一切知らないでパチパチやって御座る。
— 国木田独歩 『恋を恋する人』 青空文庫
なお慧鶴が気をつけて見ると、走り動いている小塊は悉く動物であって野猿と覚しきもの、山犬と思しきもの、鹿の群と思しきもの、種々雑多である。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
其の一端は穴の降口とも思しき処の岩角に結び付けられて、他の端は暗い底の方に長く垂れていた。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
見せ申すべきものありとて、われを本堂の内陣に誘ひ、壇に登りてマリア像の肩に両手をかけ、おもむろに前へ引き倒ふすに、その脚の下の蓮台と思しきものの辺、左右に引き開け、階段の降り口、大きく開けたり。
— 夢野久作 『白くれない』 青空文庫
われ心に打ちうなづき、薄|湿りせる石階のほの暗きを爪探りて、やゝ五六段ほど降り行きしと思ふ処に扉と思しき板戸あり。
— 夢野久作 『白くれない』 青空文庫
あとから眼目と思しきところを細々尋ねますので。
— THE FIVE ORANGE PIPS 『橙の種五粒』 青空文庫
堂のこなた一段低きところの左側に、堂守る人の居るところならんと思しき家ありて、檐に響板懸り、それに禅教尼という文字見えたり。
— 幸田露伴 『知々夫紀行』 青空文庫
小金井の中心と思しき小金井橋畔、杖をとゞめて、青顏終に花と映發するに至りて、樓を下りぬ。
— 大町桂月 『小金井の櫻』 青空文庫
作例 · 標準
例句