触出
しょくいずる
名詞
標準
文例 · 用例
何が、死骸取片づけの山神主が見た、と申すには、獅子が頭を逆にして、その婦の血を舐め舐め、目から涙を流いたというが触出しでな。
— 泉鏡花 『天守物語』 青空文庫
しかし、文句の倹約は、殿様|直々のお触出しですから、今さら、もとへと願い出も出来ません。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
今度の触出しについて、梟娘は何うしてもいの一番に願ひ出なければならないのであつたが、その家が富裕であるので、親たちも遠慮して差控へてゐるのを、町役人どもが相談して先づ親たちにも得心させ、その次第を書きあげて差出すと、係りの役人も額を皺めた。
— 岡本綺堂 『梟娘の話』 青空文庫
感触出来るものであった。
— 本庄陸男 『石狩川』 青空文庫
これまでの私の生活の中にはなかったものが見られたし、接触出来たし。
— 一九三七年(昭和十二年) 『獄中への手紙』 青空文庫
幕ハ不出バ大兵西下と義を定メ、諸々触出したり。
— 慶応元年九月七日 坂本権平、乙女、おやべあて 『手紙』 青空文庫
富家の主人は主人だけの内端を用い、召仕は召仕だけの内端を心得、寛政度触出し置き候通り相心得、風俗を昔に返せと申す事だ。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
高価のものの売買も当|丑年限り停止触出し置きたれば、残りたる物は年内最早三日に相成り、形を替えるか、崩すとも仕舞切にいたすとも、来る寅年元朝よりは急度停止申渡す。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫