麒
麒
名詞
標準
文例 · 用例
麒麟も老いては土馬に劣ると申す事あり。
— ――当りまえのことを当りまえに語る。 『もの思う葦』 青空文庫
百分の一近辺のものは猩々、鹿、猫など、それから下って百分の一より千分の一の間にあるのが麒麟、象、羚羊、獅子、袋鼠、鷲、白鳥、雉、鼠、蛙、鯉など、なお一層下って千分の一より一万分の一の間には海馬、鯨、鰐、海鰻、章魚などがひかえている。
— 寺田寅彦 『話の種』 青空文庫
玉楼金殿を空想して、鳳凰の舞う竜の宮居に、牡丹に遊ぶ麒麟を見ながら、獅子王の座に朝日影さす、桜の花を衾として、明月の如き真珠を枕に、勿体なや、御添臥を夢見るかも知れぬ。
— 泉鏡花 『春昼』 青空文庫
鳳凰の髄、麒麟の鰓さえ、世にも稀な珍味と聞く。
— 泉鏡花 『紅玉』 青空文庫
八木氏等の出してゐる麒麟といふ同人雜誌は最近寄贈をうけてゐたが、自分は讀まなかつたが、この小説のやうに外見はあまり引立たない。
— 梶井基次郎 『『新潮』十月新人號小説評』 青空文庫
そこには獅子や麒麟の像の橋柱に夕顔いろの灯が点っています。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
まあこのくらいな横着は先生にも大目に見て頂くさ」 麒麟児といわれて十四の歳から新日本音楽の権威である千歳の父のもとに引取られ、厳しく仕込まれた慶四郎は、青年になるに随ってめざましく技倆を上げた。
— 岡本かの子 『呼ばれし乙女』 青空文庫
映画芸術寺田寅彦-------------------------------------------------------【テキスト中に現れる記号について】:ルビ(例)麒麟児である。
— 寺田寅彦 『映画芸術』 青空文庫