来僧
らいそう
名詞
標準
文例 · 用例
が、何人もこの風来僧の言葉に、耳を傾ける者はなかった。
— 菊池寛 『恩讐の彼方に』 青空文庫
爾来僧を請ずるごとに、妙光が自手給事するその間、美僧あれば思い込んで記え置く。
— 田原藤太竜宮入りの話 『十二支考』 青空文庫
奈良、京都など特に神社仏閣の多い土地ではこの問題の影響を受けることが一層|甚かったのですが、神主側からいうと、非常に利益なことであって、従来僧侶に従属した状態になっていたものがこの際神職独立の運命が拓けて来たのですから、全く有難い。
— 神仏混淆廃止改革されたはなし 『幕末維新懐古談』 青空文庫
渡来僧か、こちらから行った留学僧かがその称呼をあらわす文字をその実物と共に持って来たものに違いない。
— ――黙子覚書―― 『夢は呼び交す』 青空文庫
そしてそれつきり二十年餘も世を絶つてゐたが、やがて清朝の世も定まり、眞の平和が南昌にも見られて來た頃、彼はすりきれたわら履をはき、垢じみた布帽をかぶり、破衣をひるがへしてむかしの王子として君臨してゐた城下を氣のへんな風來僧となつて歩きまはつてゐた。
— 吉川英治 『折々の記』 青空文庫