愁嘆場
しゅうたんば
名詞
標準
tragic scene (moving one to tears)
文例 · 用例
一場の不可解な愁嘆場は衝立の蔭になっていたので、他の誰にも見えなかったのは幸でした。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
思いもよらない愁嘆場を見せられて、半七ももう仮面をかぶっていられなくなった。
— 向島の寮 『半七捕物帳』 青空文庫
主人公である私生子の少年はそのために非常に苦しんで大愁嘆場が演じられるわけです。
— ――新日本文学会における一般報告―― 『一九四六年の文壇』 青空文庫
そこへ家臣清三郎(虚心)が駈付けて来るので、それに後事を託し、蒲地は切腹して落入るといふ愁嘆場。
— 江見水蔭 『硯友社と文士劇』 青空文庫
」 鶏卵を買いに出たという現場不在証明と、この愁嘆場によって、ブラドンはたくみにクロスレイ夫人はじめ下宿の人々を瞞着して、底を割ることなく、この芝居を打ちとおしたのだ。
— 牧逸馬 『浴槽の花嫁』 青空文庫
洋服を着た菊五郎と銀杏返しの半四郎とが、火入りの月の下で愁嘆場を出している所です。
— 芥川龍之介 『開化の良人』 青空文庫
そして「恋の闇路を踏み迷ふ……」と云つた調子の狂乱の場や、「散り失せしこそ哀れなれ」式の愁嘆場を通じて、勿論、これほどまでゝはないが、可なりの通俗味がある。
— 岸田國士 『仏国現代の劇作家』 青空文庫
歌舞伎の愁嘆場のやうなものが実際あつたらをかしなものだが、そのとき自分は愕然と鉄格子から外を覗いて阿呆のやうにぼんやりしてゐたものである。
— 坂口安吾 『盗まれた手紙の話』 青空文庫
作例 · 標準
舞台の最後は、生き別れた親子が再会して泣き崩れるという感動の愁嘆場だった。
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お互いの未練をぶつけ合うような愁嘆場を演じるのは、精神的にかなり疲れる仕事だ。
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「いい加減にして!いつまで愁嘆場を続けているつもり?」と彼女は冷たく言い放った。
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