横乗り
よこのり
名詞
標準
文例 · 用例
」と、お杉は牛の背に横乗りをしていながら言った。
— 岡本綺堂 『恨みの蠑螺』 青空文庫
ダアクの操り人形然と妙な内鰐の足どりでシャナリシャナリと蓮歩を運ぶものもあったが、中には今よりもハイカラな風をして、その頃|流行った横乗りで夫婦|轡を駢べて行くものもあった。
— ――新文学の曙光―― 『四十年前』 青空文庫
瀟洒な洋装で肥馬に横乗りするものを其処ら中で見掛けた。
— ――新文学の曙光―― 『四十年前』 青空文庫
」 私は十九世紀の婦人のやうにせめて横乗りをするやうにと争つたのであるが、彼女はそんな器用な真似は出来ないと主張して、私の肩を踏台にして鞍に乗つた。
— ヘツペル先生との挿話 『サロメと体操』 青空文庫
ゆるく駆けたり、急にスピードを出したり、さうかと思ふと曲馬の真似でもして遊ばうと話し合つたらしくピヨンピヨンと鞍から飛び降りて、駆ける馬を追つて横乗りに飛び乗つたり――夢中の競走をはぢめたりして、いとも自由に夫々の馬をあしらひながら止め度もなく嬉々として、小さな円形の馬場をはね廻つてゐた。
— 牧野信一 『南風譜』 青空文庫
童子は、牛の背へ、横乗りに乗っている。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
熱田の宮を出ると、それまで、疾風の如くであった信長の態度は、どこか緩々たる余裕を示し、駒の背へ、横乗りに身をのせ掛けて、鞍の前輪と後輪へ両手をかけながら揺られて行った。
— 第二分冊 『新書太閤記』 青空文庫
で、鞍の後輪へやや凭れぎみに横乗りして、――死のうは一定忍び草には何としようぞ一定語りをこす夜の 小謡など口誦さんでいた。
— 第二分冊 『新書太閤記』 青空文庫