巻き付ける
まきつける
動詞
標準
文例 · 用例
宗近君は脱いだ両袖をぐるぐると腰へ巻き付けると共に、毛脛に纏わる竪縞の裾をぐいと端折って、同じく白縮緬の周囲に畳み込む。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
「おれはこの蔓を腰に巻き付けるから、お前たちは上から吊りおろしてくれ。
— 岡本綺堂 『くろん坊』 青空文庫
その尾の縁に鰭を附けて誇る事となったが、更に支那人の喧嘩に豚尾を巻き固めたごとく、鰭を畳み頭の一側に立たせて長尾で頭巾に巻き付ける風になり(ハ)、後には手数を省くためニのような出来合のシャパロンが出来た。
— 鶏に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
小蛇の胴へ巻き付ける。
— 国枝史郎 『任侠二刀流』 青空文庫
もつと巻き付けるのですよ。
— VATER SERGIUS 『パアテル・セルギウス』 青空文庫
但しこのとき鉄砲を携えた相助のくだりの挿話で昔は旅人脅しに鉄砲と見せかけて夜半は「芋茎へ火縄を巻き付ける」ものあったと圓朝自身で、こうした事実談を説いているのはおもしろい。
— 「怪談牡丹燈籠」「江島屋騒動」「怪談乳房榎」「文七元結」「真景累ヶ淵」について 『我が圓朝研究』 青空文庫
鱗の生えた巨大な腕をモノリスに巻き付けると、巨人は醜い頭を垂れて、ゆっくりした一定の声を発した。
— DAGON 『ダゴン』 青空文庫
彼女たちはそれらの首を動かすのに、髻を掴んで引き起したり引き倒したりするのであったが、首は女の力では相当に重いものなので、髪の毛をくる/\と幾重にも手頸に巻き付ける。
— 谷崎潤一郎 『武州公秘話』 青空文庫