鄙びた
ひなびた
形容詞-語幹
標準
rustic
文例 · 用例
朝の歌天井に 朱きいろいで 戸の隙を 洩れ入る光、鄙びたる 軍楽の憶ひ 手にてなす なにごともなし。
— 中原中也 『山羊の歌』 青空文庫
町ともつかず村ともつかない鄙びた家並がある。
— 岡本かの子 『東海道五十三次』 青空文庫
それより惹いて、「鄙びたこと」「垢抜のしていないこと」を意味するようになってきた。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
その麦畑の畦に、ところどころに鄙びた基督の磔刑の石像が立っていまして、それに士地の農夫達の手作りの花環などが供えられてあります。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
」 だだっ広い玄関の座敷にちょっとした椅子場があり、均平をそこでしばらく待たせることにして、鄙びた菓子とお茶を持って来た。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
視た眼も舌の味ひも、あつさりと品のよい、みやびやかで、どこか鄙びた珍らしい雜煮の椀を手にとりあげた。
— 岡本かの子 『雜煮』 青空文庫
沼越しに躑躅の丘山が見渡せる料亭の二階で、この沼で漁れるという鮒、うなぎ、蓴菜が主品の昼の膳に向っていますと、どこからか鄙びた三味線が聞えて来ます。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
その幕の羅馬字よ、くるしげに馬は嘶き、大喇叭鄙びたる笑してまたも挑めば生あつき色と香とひとさやぎ歎きもつるる。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
作例 · 標準
鄙びた温泉宿の静かな佇まいが、旅の疲れを優しく癒やしてくれた。
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都会の喧騒を忘れさせてくれる、鄙びた村の風景に心が洗われる。
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「あえてこういう鄙びた場所で、スマホを持たずに一日過ごすのが贅沢なんだ」
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