後ろ髪
うしろがみ
名詞頻度ランク #32736 · 青空 41 例
標準
hair on the back of one's head
文例 · 用例
どうにも後ろ髪引かれる思いで、私は自分の衣類が積まれた手荷物車の走り去る後ろ姿を見ていたが、そのときホームズがこちらの袖を引っ張って、反対側の鉄路の先を指出した。
— THE FINAL PROBLEM 『最後の事件』 青空文庫
仲間を置き去りにするような気がして、しばらく後ろ髪を引かれていましたが、とうとう踏ん切りがつきました。
— 富田倫生 『本の未来』 青空文庫
それで後ろ髪を引かれるおもひで、其処を立ち去らうとした時、不図傍らの立札を見ると、白札に鮮やかな墨痕をもつて「学生警鐘」といふ文字が誌されてゐた。
— 牧野信一 『「学生警鐘」と風』 青空文庫
」 なる程彼が、裏口を回つて五六間の距離のある草葺の冠木門までの梅の木の下を、五六歩進むかと思ふと、後ろ髪を曳かれるやうに二三歩後退りによろ/\としたり、覚悟を決めた点頭きをしてまた前にのめつたり、不精無精に首垂れて後ろに靡いたりしてゐる態たらくは、花道で止惑ふてゐる性格俳優の見得の通りであつた。
— 牧野信一 『心象風景(続篇)』 青空文庫
――そのうちに私の頭のなかには、その米屋のやうに重い葛籠を担いだ私が縁家先の裏門から忍び出ると、稍しばらくそれもあの石倉屋のやうに良心の苛責にはゞまれて後ろ髪を曳かれたり前にのめつたりしてゐたが、やがてのことに覚悟を決めると一散に闇の中へ吸ひ込まれてゆく有様があり/\と展開されて来た。
— 牧野信一 『心象風景(続篇)』 青空文庫
自動車の爆音がしたので、彼はインバネスを着て、あたふたと部屋を出たが、車が走りだしてから、彼は何か後ろ髪を引かれる感じで、この場の気まずさを十分知りながらも、汽車に間に合わないことを半ば心に念じた。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
潔くここを引き揚げたい気持もしながら、やっぱり思い切りが悪く、後ろ髪を引かれるのであった。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
後ろ髪引かるる思ひ為ぬは無し。
— 與謝野晶子 『晶子詩篇全集』 青空文庫
作例 · 標準
例句