草葉
くさば
名詞
標準
blades of grass
文例 · 用例
夕立や草葉を掴む群雀 急の夕立に打たれて、翼を濡らした雀たちが、飛ぼうとして飛び得ず、麦の穂や草の葉を掴んでまごついているのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
渝らぬ契りの誰れなれや千年の松風颯々として血汐は殘らぬ草葉の緑と枯れわたる霜の色かなしく照らし出だす月一片何の恨みや吊ふらん此處鴛鴦の塚の上に。
— 樋口一葉 『別れ霜』 青空文庫
民子のためには真に千僧の供養にまさるあなたの香花、どうぞ政夫さん、よオくお参りをして下さい……今日は民子も定めて草葉の蔭で嬉しかろう……なあ此人にせめて一度でも、目をねむらない民子に……まアせめて一度でも逢わせてやりたかった……」 三人は眼をこすっている様子。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
下の語の最初の音が濁音になるのである(「妻問」「愛妻」「香妙」「羽裹」「草葉」など)。
— 橋本進吉 『国語音韻の変遷』 青空文庫
而も、ついうつかりと生温い空氣のむつとした煙草葉乾燥室へはいつた刹那、輕い喘息の發作を誘發され、あとになつて今日は珍しく用心深く携へて來たアストオル吸入器が役に立つやうな羽目になつてしまつた。
— 南部修太郎 『日曜日から日曜日まで』 青空文庫
残っている家族は、樹の根をかじったり、草葉を喰ったりしていた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
旦那、花がお好きだで、な、どんな草葉だかこゝ等にあつたら、一寸つまんで教へてくらせえ。
— 泉鏡太郎 『続銀鼎』 青空文庫
真個の草葉の花かと思つたゞ、」「何だよ……」「なんだよつて、へ、へ、へ。
— 泉鏡太郎 『続銀鼎』 青空文庫