寝場
ねば
名詞
標準
文例 · 用例
夕方になると、いつも肉のきれをもらって食べて、ふたりで町はずれの寝場所へかえっていきます。
— 鈴木三重吉 『やどなし犬』 青空文庫
犬の寝場所は、もとのところは、家でもたちつまっておいたてられたと見えて、先とはちがった場末の、きたない空地にうつっていました。
— 鈴木三重吉 『やどなし犬』 青空文庫
彼は情婦が外泊してゐるか何かの裏切行為があるかと、恐れながら、実は期待してゐたが、女は四号室に平穏に眠つて居り、彼を見ると寝場所を作つてくれるのであつた。
— 武田麟太郎 『日本三文オペラ』 青空文庫
同居しているというだけのことで、淡々としてさながら水のよう……あの最初の晩、一つしかない寝床に、チョビ安とお藤が寝て、左膳は畳にごろ寝したのだったが、それからもずっと左膳は、そこを自分の寝場所とさだめて、毎晩|手枕の夢をむすんでいる。
— こけ猿の巻 『丹下左膳』 青空文庫
三十八 二階は三畳と四畳半で、三畳の方は、錻力屋の三人の子供の寝場所であつた。
— 林芙美子 『浮雲』 青空文庫
台所つづきの三畳間がぎんにあてがわれた寝場所だったが、まるきり陽の目をみないこの小部屋はしょっちゅう黴臭く、壁や畳がジトジトと湿っていた。
— 矢田津世子 『鴻ノ巣女房』 青空文庫
」 寝場所まで、自分できめている。
— 豊島与志雄 『女客一週間』 青空文庫
赤木夫婦は二階の室に、千代はその横の小部屋に、そしておれは階下の室に、寝場所はきまっている。
— 豊島与志雄 『花ふぶき』 青空文庫