肉池
にくち
名詞
標準
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文例 · 用例
彼は小さな薔薇にくちづけをしたのだつた。
— ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 『旗手クリストフ・リルケ抄』 青空文庫
コーヒー茶わんの縁がまさにくちびると相触れようとする瞬間にぱっと頭の中に一道の光が流れ込むような気がすると同時に、やすやすと解決の手掛かりを思いつくことがしばしばあるようである。
— 寺田寅彦 『コーヒー哲学序説』 青空文庫
驟雨が襲って来るとあひるは肩をそびやかしたような格好をしてその胸にくちばしをうずめたまま、いつまでもじっとしている。
— 寺田寅彦 『沓掛より』 青空文庫
餡入りの餅のほかにいろいろの形をした素焼きの型に詰め込んだ米の粉のペーストをやはり槲の葉にのせて、それをふかしたのの上にくちなしを溶かした黄絵の具で染めたものである。
— 寺田寅彦 『庭の追憶』 青空文庫
今日はある百姓の軒下、明日は木陰にくち果てた水車の上というようにどこという事もなく宿を定めて南へ南へとかけりましたけれども、容易に暖かい所には出ず、気候は一日一日と寒くなって、大すきな葦の言った事がいまさらに身にしみました。
— 有島武郎 『燕と王子』 青空文庫
そして優しく僕を抱いて、幾度も幾度も僕にくちづけしてくれた。
— 渡辺温 『勝敗』 青空文庫
女ようすくれなゐにくちびるはいろどられ粉おしろいのにほひは襟脚に白くつめたし。
— 萩原朔太郎 『純情小曲集』 青空文庫
聖十字の銀にくちづけ、僧徒の列座を超え、雲雀料理の皿を超え、汝の香料をそのいますところより注げ。
— 萩原朔太郎 『散文詩・詩的散文』 青空文庫
作例 · 標準
朱肉を入れる肉池(にくち)を、丁寧に拭き取った。
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