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悩殺

のうさつ
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
1
標準
fascinate
文例 · 用例
春や来しと覚ゆるなるに、我牢室を距ること数歩の地に、黄鳥の来鳴くことありて、我耳を奪ひ、我魂を奪ひ、我をしてしばらく故郷に帰り、恋人の家に到る思ひあらしむ、その声を我が恋人の声と思ふて聴く時に、恋人の姿は我前にあり、一笑して我を悩殺する昔日の色香は見えず、愁涙の蒼頬に流れて、紅ゐ闌干たるを見るのみ。
北村透谷 我牢獄 青空文庫
女を猴に比する事も東西共にありて、英国の政治家セルデンは女を好まず、毎にいわく、妻を持つ人はその飾具の勘定に悩殺さる、あたかも猴を畜う者が不断その破損する硝子代を償わざるべからざるごとしと。
猴に関する伝説 十二支考 青空文庫
あの人を悩殺せずには置かないあの大きな眼は何うしたであらうか。
田山録弥 田舎からの手紙 青空文庫
」「恋人の悲しみは僕を悩殺するぞ。
牧野信一 フアウスト 青空文庫
手紙は私の留守にフダーヤが伊豆に出かけたこと、あまり愉快でなかったこと、特に宿屋の隣室に変な一組がいて悩殺されたことなどを知らした。
宮本百合子 この夏 青空文庫
見れば美しい手弱女で、髪豊に頸足白く、嬋娟たる姿、※たける容貌、分けても大きく清らかの眼は、無限の愁いを含んでいて見る人の心を悩殺する。
国枝史郎 高島異誌 青空文庫
この『謙遜』は、実際は男性を悩殺する力など持っていない癖に、恰かもそこにこそ悩殺の力が潜んででもいるように思いこませる或るものを、前と後ろから蔽いかくしているのである。
または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊 死せる魂 青空文庫
志緒乃に脚絆手甲をつけさせ、柴を負はせ、さうして夕靄の山気の中を歩かせたなら、恐らく村の青年達を悩殺するにふさはしいこの村落の精気がなした美女の姿になるかも知れない。
坂口安吾 木々の精、谷の精 青空文庫
作例 · 標準
彼女の魅力的な笑顔は、多くの男性を悩殺した。
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その女優は、舞台上で観客を悩殺するような演技を見せた。
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彼はギターのテクニックで、聴衆を悩殺した。
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