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能わず

あたわず
補助動詞
1
標準
unable to do
文例 · 用例
パラパラ、頁をめくっていって、ふと、「汝もし己が心裡に安静を得る能わずば、他処に之を求むるは徒労のみ。
太宰治 八十八夜 青空文庫
記者思うに不幸なる大河の日記に依りて大河の総を知ること能わず、何となれば日記は則ち大河自身が書き、しかしてその日記には彼が馬島に於ける生活を多く誌さざればなり。
国木田独歩 酒中日記 青空文庫
「肉身のまま火も焼くこと能わず、水も溺らすことの出来ない威力を得るまでは、どんな苦労でも修業は絶対に止めまい」と。
岡本かの子 宝永噴火 青空文庫
その状態は慧鶴青年の初一念である生きながらの肉身であり乍ら火も焼く能わず水も溺らすことの出来ない「われ」となる事と一つのものか或いは違ったものか、彼にもちょっと見きわめがつき兼ねたが、しかし、自分の初一念に優るとも劣らぬ好もしい状態であることだけはほぼ想像が出来た。
岡本かの子 宝永噴火 青空文庫
久遠の真実、覆い難い慾望、人間として、火も焼く能わず水も溺らすことの出来ない肉身を得ん為めの願いを再びこの現実の天地に取戻さん為めにここに叫び叫ぶもののように思えて来た。
岡本かの子 宝永噴火 青空文庫
這奴横紙を破っても、縦に舟を漕ぐ事能わず、剰え櫓櫂もない。
泉鏡花 浮舟 青空文庫
馭者は美人の意をその面に読まんとしたりしが、能わずしてついに呻き出だせり。
泉鏡花 義血侠血 青空文庫
団十郎、菊五郎、近来著しく老衰し、好劇家は一種寂寥の感を禁ずる能わず
岡本綺堂 明治演劇年表 青空文庫
作例 · 標準
毎日、能わずについて考えています。
我が社の能わず戦略は重要です。
能わずの原理は複雑である。
能わずという言葉が頭から離れない。
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