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名詞
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標準
文例 · 用例
二勺より路は黒鉄を鍛へたる如く、天の一方より急斜して、爛沙、焦石、截々、風の噪ぐ音して人と伴ひ落下す、偶ま雲を破りて額上|微かに見るところの宝永山の赭土より、冷乳の缸を傾けたる如く、大霧を揺るよと見る間に、急瀬上下に乱流する如くなりて、中に溢れ、片々|団々、がり、故郷を望んで帰り去なむを私語く。
――明治三十六年八月七日御殿場口にて観察―― 霧の不二、月の不二 青空文庫
これをヨブの哀哭と比して壌の差ありというべきである。
内村鑑三 ヨブ記講演 青空文庫
実にこの差別は天地壌もただならざる差別であって、ヨブは大苦難の杯を飲みしために、遂にかくの如き霊的進歩を遂ぐるに至ったのである。
内村鑑三 ヨブ記講演 青空文庫
一夏|激い暑さに、雲の峰も焼いた霰のように小さく焦げて、ぱちぱちと音がして、火の粉になって覆れそうな日盛に、これから湧いて出て人間になろうと思われる裸体の男女が、入交りに波に浮んでいると、赫とただ金銀銅鉄、真白に溶けたの、どこに亀裂が入ったか、破鐘のようなる声して、「泳ぐもの、帰れ。
泉鏡花 草迷宮 青空文庫
空に浮んだおからだが、下界から見る月の中から、この世へ下りる間には、雲が倒に百千万千、一億万丈の滝となって、ただどうどうと底知れぬ下界のへ落ちている。
泉鏡花 草迷宮 青空文庫
夜はますます闌けて、はいよいよ曇りぬ。
泉鏡花 義血侠血 青空文庫
棧敷の欄干連るや、咲掛る凌の紅は、瀧夜叉姫の襦袢を欺き、紫陽花の淺葱は光圀の襟に擬ふ。
泉鏡花 月令十二態 青空文庫
その光は巻き上げた支那簾と共に、柱や簾に絡んでいる凌花にやや強く当る。
岡本かの子 河明り 青空文庫