飯盛り
めしもり
名詞
標準
(Edo-period inn) maidservant
文例 · 用例
〔僧の妻面膨れたる〕僧の妻面膨れたる、 飯盛りし仏器さゝげくる。
— 宮沢賢治 『文語詩稿 五十篇』 青空文庫
部屋の中を掃除していた他吉は、飛んで来て、しゃもじを奪い御飯を仏壇の飯盛りにうつした。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
反歌米を買へば金は忘れて金を置けばまたも忘れつこれの米の玉犬と鴉一犬の子に白き飯皿、子鴉に青き飯皿、朝夕に同じ飯盛り、おのがじじ食せよと呼べば、犬の子は己が飯惜しと、子鴉は己が飯惜しと、犬の子は子鴉が飯、子鴉は犬の子が飯、ひたぶるに奪ひ取らむと、ひたぶるに盗み食さむと、ただ啼きつ吼えつ噛みつす。
— 北原白秋 『雀の卵』 青空文庫
犬と鴉一犬の子に白き飯皿、子鴉に青き飯皿、朝夕に同じ飯盛り、おのがじじ食せよと呼べば、犬の子は己が飯惜しと、子鴉は己が飯惜しと、犬の子は子鴉が飯、子鴉は犬の子が飯、ひたぶるに奪ひ取らむと、ひたぶるに盗み食さむと、ただ啼きつ吼えつ噛みつす。
— 北原白秋 『観相の秋』 青空文庫
鹿島立ちから參宮までは、戲談一つ言はずに、精進潔齋して行くが、下向の第一夜を古市の姫買ひに明かすのが、參宮よりもズツと大事な彼等の唯一の希望で、それからは次々の宿場に、飯盛りと戲れぬ夜とてもない。
— 上司小劍 『石川五右衞門の生立』 青空文庫
「へん、ってんだ」雨は降る降る大井川はとまる飯盛りゃ、抱きたし銭は無し隣りの―― と、唄って、七瀬と、綱手の部屋の隣りの旅人は、急に声を落して娘で間に合わそ、かてな、事なら、何うであろ雨の十日も、降ればよい それから、大声になって「とこ、鳶に、河童の屁」 と、怒鳴った。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
「よしお北さんが飯盛りでも、宿一番の名物女、越後生まれの大|莫連、侍衆か金持ちか、立派な客でなかったら、座敷へ出ぬという権高者、なるほどお前も歌にかけたら、街道筋では名高いが、身分は劣った馬方風情、どうして懇意になったものか、不思議なことと人もいえば、このおいらもそう思う。
— 国枝史郎 『名人地獄』 青空文庫
仙太 とかなんとか、不景気故の空世辞をまに受けて、枕だこのできた飯盛りなんぞに鼻毛読ませの、ヨダレをくっているなんざあ、見られた図じゃねえ。
— 三好十郎 『斬られの仙太』 青空文庫
作例 · 標準
街道沿いの宿場町で、「飯盛り」が旅人の草鞋を脱がせて甲斐甲斐しく世話をしている。
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彼女は「飯盛り」として働きながら、いつか自分の店を持つことを夢見ていた。
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昔の物語には、優しい「飯盛り」と貧しい旅人との交流が描かれることが多い。
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