苦しみ悩む
くるしみなやむ
動詞
標準
文例 · 用例
しかしながら、これは君子の順境の時の事であって、偉大な聖賢も逆境の時に遇えば、苦しみ悩むことを免れない。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫
またわたしは、ゴルゴタの丘の十字架の下で苦しみ悩む母親のことを思わずにはいられませんでした。
— BILLEDBOG UDEN BILLEDER 『絵のない絵本』 青空文庫
あんまり神経がいらだつので飲んだ、そして飲みすぎた、当面の興奮はおさまつたが、沈衰がやつてきた、当分また苦しみ悩む外ない。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
眼にも見えないその怪異に取り憑かれたものは、最初に一種の瘧疾にかかったように、時々にひどい悪寒がして苦しみ悩むのである。
— あま酒売 『半七捕物帳』 青空文庫
さりとても戦いの命を縮むるまでにて、ついに苦しみ悩むかぎりを尽して死なんにまさりぬべしと切に乞う心となりぬ。
— 久生十蘭 『玉取物語』 青空文庫
(咳ばらいをして)まことによいお天気で……(朗読する)はらからよ、苦しみ悩むはらからよ。
— ――喜劇 四幕―― 『桜の園』 青空文庫
私は自分の文学を、まことに苦しみ悩む小数の人々に常に捧げてゐる考へであるが、私はこの信条を大言壮語とは思はない。
— 坂口安吾 『桜枝町その他』 青空文庫
若い娘はいかなる罠にもかからぬが若い男はいかなる罠にも陥るのは、苦しみ悩む初心の頃の通則であり、最初の障害に対する初恋の激しい争いの通則である。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫