口言葉
くちことば
名詞
標準
spoken language
文例 · 用例
彼等は今日も的もなく街で出逢ふと、二口三口言葉を交へて、的もなく散歩に来たのだった。
— 原民喜 『三人』 青空文庫
かういふ現象を考へてみると、先づ、我々が人に話す口言葉は、その喋つた当座に消えて了ひ、書いたものは何時までも残つてゆくが、昔はこの両者の中間に、もう一つ、記憶せられる言葉といふものがあつた。
— 折口信夫 『古代中世言語論』 青空文庫
とにかく、口言葉ではなくて、記憶せられなければならぬ、といふ言葉乃至は文章があつた。
— 折口信夫 『古代中世言語論』 青空文庫
何故なら、書物にある一面には、文学が古語を生かしてゆき、そのもう一つ前には、古語を死なしては罪悪だとも思つてゐたのだから、口言葉の上では其がどの位生きて来たかは訣らない。
— 折口信夫 『古代中世言語論』 青空文庫
たまに奥さんと一口|二口言葉を換わす事がありましたが、それは当座の用事についてのみでした。
— 夏目漱石 『こころ』 青空文庫
石碑の場合はどうしても漢文がよくうつり、仮名まじりの口言葉はかえってだらだらになるような気がする。
— 柳田国男 『故郷七十年』 青空文庫
農民の間にもニイナメという口言葉はそのままでは残っていないし、いつごろ行われたものであるかもはっきりしないのであるが、私は他の事情から考えて、昔のニイナメは、先にのべた大師講などと、同じものではなかったかと思うのである。
— 柳田国男 『故郷七十年』 青空文庫
中世以前の日本語はブト、今でも九州から沖繩にかけて、まだ口言葉に傳はつて居る。
— 柳田國男 『食料名彙』 青空文庫
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