女乗物
おんなのりもの
名詞
標準
palanquin for high-status women (Edo Period)
文例 · 用例
さりとてそれを取鎮めるすべを知らない茶店の女は、唯うろうろしてその成行きを窺っていると、鋲金物を春の日にきらめかした一挺の女乗物が石段の下へ急がせて来た。
— 岡本綺堂 『番町皿屋敷』 青空文庫
「ハテ、不思議や」 梨地金蒔絵、鋲打の女乗物。
— 江見水蔭 『怪異黒姫おろし』 青空文庫
外へ出るにゃあ、女乗物だ。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
前の通路を、見事な女乗物を真中に盛装した女中たちが附添うて、その前後には侍や足軽たちが固めて、馬場の庭から、それぞれの邸へ帰るものらしい。
— お銀様の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
女乗物の行列の前後左右から鬨の声が起りました。
— お銀様の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
しかし、この女乗物の行列には多分の附添もいるし、沿道の警戒も行届いているから、それに懸念はないけれども、前路に当ってその騒ぎのために一時、行列の進行がとまることはよくないことでありました。
— お銀様の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
この煽りを食って宇津木兵馬も、人波の中に揉まれていなければならなくなったし、奥方様という女乗物の一行が、まともにそれと打突かったのは気の毒でもあり、慮外千万な出来事でもありました。
— お銀様の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
女乗物を囲んでいる女中たちは泣き出しそうです。
— お銀様の巻 『大菩薩峠』 青空文庫