対象論
たいしょうろん
名詞
標準
文例 · 用例
かようにして私は、カントからヘーゲルに至るドイツ古典哲学を初め、バーデン学派やマールブルク学派の新カント哲学、マイノングの対象論、ブレンターノの心理学、ロッツェの論理学、等々、いろいろのものを読んでみることに心がけた。
— 三木清 『読書遍歴』 青空文庫
その先生が教室ではマイノングの対象論とかフッサールの現象学とか、その頃の日本ではあまり知られていなかった西洋の新しい哲学について講義されるのである。
— 三木清 『西田先生のことども』 青空文庫
マイノンクの対象論やフッセルルの『学としての哲学』にその裏づけを見出す。
— 戸坂潤 『読書法』 青空文庫
そこで彼等は空間を、何か論理的なものとして性格づけたり(H・コーエン†1918 によれば空間は「範疇」である)、何か対象論的なものとして性格づけたりする(A・マイノング†1921 は空間を So-sein の範疇に入れる)。
— 戸坂潤 『現代唯物論講話』 青空文庫
だが論理的なものは判断や妥当の性格を有つものであり(E・ラスク†1915 を見よ)、対象論的 So-sein は之に対して仮定(Annahme)――夫は肯定判断と否定判断との中間領域・即ち妥当まで行かない妥当の予備段階・である――の性格を有つ。
— 戸坂潤 『現代唯物論講話』 青空文庫
或る論者が文学の純粋性を「現実と争闘をしてそれに秩序をあたえるところの強い精神」だと規定するかと思えば、もう少し生硬な文士はマイノングの対象論をまで持ち出して、純粋という言葉の説明を与えようとする。
— 戸坂潤 『思想としての文学』 青空文庫
ボルツァーノのこの客観主義を認識作用に照応する対象一般に適用したものは、マイノングの「対象論」であり、之を却って再び心理学に適用したとも看做されるのはF・ブレンターノやE・フッセルルである。
— 戸坂潤 『辞典』 青空文庫
云うならば客観は客観的(対象論的な用語 Objektiv とは関係がない)と区別され得る。
— ――之は一つの習作である―― 『範疇としての空間に就いて』 青空文庫