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涛子

なみこ
名詞
1
標準
文例 · 用例
夫人の濤子とはわけても懇意で、表立っては「奥さん、奥さん」と言って居りますが、蔭へ廻ると「濤子さん――」と言ったような無礼な口を利くそうで、雇人達にまで変な眼で見られて居ります。
野村胡堂 悪魔の顔 青空文庫
「大層お賑やかですこと、何んか、私の悪口を仰しゃったでしょう」 と境の扉を開けて、孔雀のように立ったのは、濤子夫人の美しい姿です。
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娘の美保子と言って十八歳、先妻の子で継母の濤子とは十二三しか違いませんが、濤子が咲き誇る牡丹のように美しいのに対して、これはまた、露草のように淋しく、たよりなく、そして可憐な娘でした。
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」 濤子夫人が一番に廊下に出ると、続いて酒井博士が飛び出しました。
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驚きのうちにも、職業的冷静さを取り戻した酒井博士は、これも案外|確りして居る濤子夫人を励まし乍ら、最善を尽して看護して居ります。
野村胡堂 悪魔の顔 青空文庫
寝台を隠すように引いたカーテンの裏には、半死半生の主人石井馨之助が横たわって、派手な夫人の濤子と、淋しい娘の美保子と、すっかり面喰ってしまった甥の庄平とが、一生懸命看護に骨を折って居る様子が手に取るように判ります。
野村胡堂 悪魔の顔 青空文庫
「奥様、大きいお嬢様の関子様でいらっしゃいます」「…………」 老執事の取なし顔な言葉を俟つまでもなく、濤子夫人にこの相手の名がわからない筈はありません。
野村胡堂 悪魔の顔 青空文庫
濤子はそれを見ると、張りつめた気が弛んだものか、ヨロヨロと後ろへ下って、玄関の壁へ片手を掛けました。
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