辺近
へんきん
名詞
標準
文例 · 用例
……「早瀬の細君はちょうど(二十)と見えるが三だとサ、その年紀で酸漿を鳴らすんだもの、大概素性も知れたもんだ、」と四辺近所は官員の多い、屋敷町の夫人連が風説をする。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
枕辺近く取り乱しあるは国々の詩集なり。
— 国木田独歩 『星』 青空文庫
もしこれに加えて時々、オゾンを発生する波の激しい海岸とか、または気温の激変のない海辺近くとか、または大気の湿気や暑熱の無い高燥の地、ないしは砂地土壌の土地とかであるならば、いよいよその人に物質的利益を供給する。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
『我々は、カラタール氏がリヴァプールに上陸した時、彼が、危険を予知して、身辺近く護衛者を伴なって来たことをすぐさま知った。
— コナン・ドイル 『臨時急行列車の紛失』 青空文庫
「薄暗いもみの木の森のあいだ、ロクセン湖の陰気な岸辺近くに、古いブレタの僧院があります。
— BILLEDBOG UDEN BILLEDER 『絵のない絵本』 青空文庫
或る時には私は岸辺近く流れて行く。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
隊長らしいあのいち人が目配せもろ共さッと一同を引き具して主水之介の身辺近くに殺到すると、突然鋭く叫んで言いました。
— 仙台に現れた退屈男 『旗本退屈男 第七話』 青空文庫
急いで一散に街道を東へ轡を並べながら、丁度そこの洗い馬の岸辺近くまでさしかかって来た刹那――、全く不意でした。
— 三河に現れた退屈男 『旗本退屈男 第五話』 青空文庫