焼肴
やきざかな
名詞
標準
文例 · 用例
焼肴に青いものをあしらって、椀の蓋をとれば早蕨の中に、紅白に染め抜かれた、海老を沈ませてある。
— 夏目漱石 『草枕』 青空文庫
焼肴は右か左か7・18(夕)「金は篠詩は三|本木書は貫名学は猪飼に粋は文吉」とは儒者中島|棕隠が、自分の友達の特長を歌つたもので、篠は篠崎小竹、三本木は頼山陽、貫名は海屋、猪飼は敬所、文吉といふのは言ふまでもなく棕隠自身の事である。
— 大正八(一九一九)年 『茶話』 青空文庫
それは焼肴が山陽の方は大きくて、自分のは小さいといふ事である。
— 大正八(一九一九)年 『茶話』 青空文庫
」棕隠は箸でもつて矢庭に山陽の焼肴と自分のとを取りかへた。
— 大正八(一九一九)年 『茶話』 青空文庫
護立侯は物足りなささうに自分のお膳の上にあつた焼肴を一つ頬張つた。
— 大正十一(一九二二)年 『茶話』 青空文庫
自由と活動と、この二つさえあれば、べつに刺身や焼肴を注文しなくとも飯は食えるのだ。
— 石川啄木 『初めて見たる小樽』 青空文庫
と、一疋の大きな猫がどこから来たのかつうつうと入って来て、前の膳の上に乗っけてあった焼肴の残り肴を咥えた。
— 田中貢太郎 『皿屋敷』 青空文庫
汁の外は、平が一つと皿に焼肴とか煮肴あるいは刺身位が盛ってあるのだが、その平の蓋は必ず、小姓が取ったものである。
— 内藤鳴雪 『鳴雪自叙伝』 青空文庫