草穂
くさほ
名詞
標準
文例 · 用例
やがて風が霧をふっと払いましたので、露はきらきら光り、きつねのしっぽのような茶色の草穂は一面波を立てました。
— 宮沢賢治 『虹の絵具皿』 青空文庫
ルビーのお皿が落ちてないか知らん」 二人は足でけむりのような茶色の草穂をかきわけて見ましたが、ルビーの絵の具皿はそこに落ちていませんでした。
— 宮沢賢治 『虹の絵具皿』 青空文庫
黄色な草穂はかがやく猫睛石、いちめんのうめばちそうの花びらはかすかな虹を含む乳色の蛋白石、とうやくの葉は碧玉、そのつぼみは紫水晶の美しいさきを持っていました。
— 宮沢賢治 『虹の絵具皿』 青空文庫
鹿どもの風にゆれる草穂のような気もちが、波になって伝わって来たのでした。
— 宮沢賢治 『鹿踊りのはじまり』 青空文庫
」と云いながら柏の木の下の枯れた草穂をつかんで四つだけ結び合いました。
— 宮沢賢治 『若い木霊』 青空文庫
知らない草穂が静かにゆらぎ、少し強い風が来る時は、どこかで何かが合図をしてでも居るやうに、一面の草が、それ来たっとみなからだを伏せて避けました。
— 宮沢賢治 『種山ヶ原』 青空文庫
その曲り角におれはまた空にうかぶ巨きな草穂を見るのだ。
— 宮沢賢治 『秋田街道』 青空文庫
ただそこから風や草穂のいい性質があなたがたのこころにうつって見えるならどんなにうれしいかしれません。
— 宮沢賢治 『サガレンと八月』 青空文庫