取り所
とりどころ
名詞
標準
merit
文例 · 用例
二つのものの感じの共通というのでなくて、二つのものの外面的関係から呼び出される連想としては「身はぬれ紙の取り所なき」に対する「小刀の蛤刃なる細工箱」のごときがそれである。
— 寺田寅彦 『連句雑俎』 青空文庫
後ろから見た木部は葉子には取り所のない平凡な気の弱い精力の足りない男に過ぎなかった。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
併し大きさは絵絹が勿体ないほど大きい、姿は女の立った所である、何も別に取り所とてはないが、唯其の眼が、真成に生きた様な光を発し、余を瞰下して居る様に見える、顔にも容にも生気はないが眼だけには実に異様な不似合な生気が有る、画の眼とは思われぬ。
— 黒岩涙香 『幽霊塔』 青空文庫
が口先きだけでも賢いのはせめてもの取り所だ。
— 新渡戸稲造 『イエスキリストの友誼』 青空文庫
後ろから見た木部は葉子には取り所のない平凡な気の弱い精力の足りない男に過ぎなかつた。
— 坂口安吾 『枯淡の風格を排す』 青空文庫
しかしまだ舊唐書の經籍志に取り所のありますのは、舊唐書は唐一代の歴史でありますが、その經籍志は、玄宗皇帝の開元年間に政府の庫にしまつて居つた本だけの目録であります。
— 内藤湖南 『支那の書目に就いて』 青空文庫
とりどころもない、燃えつくした肉体、私はもうどんなに食えなくなってもカフエーなんかに飛び込む事は止めましょう。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
権十郎の春藤玄蕃、調子の高いだけがとりどころなり。
— 三木竹二 『両座の「山門」評』 青空文庫
作例 · 標準
彼は無口だが、仕事に関しては非常に誠実で、そこが彼の一番の取り所だ。
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「この企画の取り所は、誰でも簡単に参加できるというシンプルさにある」と力説した。
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自分にはこれといった才能はないが、粘り強さだけは誰にも負けない取り所だと思っている。
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