手重い
ておもい
形容詞
標準
文例 · 用例
常吉はすぐに津の国屋へ行ってみると、勇吉の傷は右の手に二ヵ所と、左の肩に一ヵ所であったが、どれも手重いものではなかった。
— 津の国屋 『半七捕物帳』 青空文庫
四十四 ふとした感冒から、かなり手重い肺炎を惹き起した静子が、同じ区内のある小児科の病院へ入れられてから、お増はほとんど毎日そこに詰めきっていなければならなかった。
— 徳田秋声 『爛』 青空文庫
なにしろ即死が三人手負が五人で、手負のなかにもよほど手重いのが二人ほどあるというのですから大変です。
— 岡本綺堂 『三浦老人昔話』 青空文庫
更に手重いのになると、教授用の大きい算露盤を背負わせて、教師が附き添って各級の教場を一巡し、この子はかくかくの不都合を働いたものであると触れてあるくのである。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
亀吉の傷は軽かったが、幸次郎の痛みどころはかなりに手重いので、六月二十八日の朝、半七は幸次郎の家へ見舞いにゆくと、その帰り道で又もや瓦版の読売に出逢った。
— 吉良の脇指 『半七捕物帳』 青空文庫
そのとき貴方は診て下さったが――随分ぞんざいな診察でした――そしてその患者に、結核でしかも非常に手重いと宣告しましたね。
— モーリス・ルヴェル Maurice Level 『誤診』 青空文庫
去年三月の片手落ちなお裁きから見ても、また今度の大学様の手重い御処分から見ても、吉良家に乱入したものをそのまま助けておかれるはずはない。
— 森田草平 『四十八人目』 青空文庫
六枚屏風は少し大形だと感じましたが、その手重いところが、また、旅情の一つと嬉しくも思いました。
— 白雲の巻 『大菩薩峠』 青空文庫