発気
はつき
名詞
標準
文例 · 用例
しかし、我々のすぐ周囲のあらゆる地上の物象だけでなく、騒ぎたっている雲の巨大な塊の下面までが、屋敷のまわりに垂れこめてそれを包んでいる、ほのかに明るい、はっきりと見えるガスの蒸発気の奇怪な光のなかに輝いているのであった。
— THE FALL OF HOUSE OF USHER 『アッシャー家の崩壊』 青空文庫
二重袋の外を水色、内部を紅色にして挑発気分を見せたり、外を灰色に、中を黒にして病的思想を象徴したりしているのもある。
— 夢野久作 『東京人の堕落時代』 青空文庫
世界中にフランスを文明の源と言い、智識分布の中心と称するも、その由縁を尋ぬれば、国民の挙動常に活発気軽にして言語容貌ともに親しむべく近づくべきの気風あるをもって原因の一ヵ条となせり。
— 福沢諭吉 『学問のすすめ』 青空文庫
はや下※だろう、日は函根の山の端に近寄ッて儀式とおり茜色の光線を吐き始めると末野はすこしずつ薄樺の隈を加えて、遠山も、毒でも飲んだかだんだんと紫になり、原の果てには夕暮の蒸発気がしきりに逃水をこしらえている。
— 山田美妙 『武蔵野』 青空文庫
生命、樹液、暑気、蒸発気などは満ちあふれていた。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
洋上の空気が益々膨張するから前にも記した如く怒風を起こし、大鍋から立ち騰る蒸発気が直ちに雲となって米国の天に広がったのだ。
— シモン・ニューコム 『暗黒星』 青空文庫
そして運河から出るいやな蒸発気が、呼吸を不愉快にした。
— DER TOD IN VENEDIG 『ヴェニスに死す』 青空文庫
男の言葉は挑発気味だった。
— A Secret Service 『諜報部』 青空文庫