騒立
さわぎりつ
名詞
標準
文例 · 用例
また、箸の倒れた事でも、沸返って騒立つ連中が、一人それまで居なかったのを、誰もいッつけ口をしなかったも怪いよ。
— 泉鏡花 『朱日記』 青空文庫
」 と、お珊が二度ばかり勧めたけれども、騒立つらしい胸の響きに、烏帽子の総の揺るるのみ。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
その時得三は袖を掲げて、雪より白き下枝の胸を、乳も顕わに押寛ぐれば、動悸烈しく胸|騒立ちて腹は浪打つごとくなり。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
大變だ※と泣聲になつて、騒立てる。
— 三島霜川 『水郷』 青空文庫
逃げ来るは密猟船の旗じるし、痍き噎ぶ血と汚穢、はた憤怒おしなべて黄ばみ騒立つ楽の色。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
浪の音も騒立つてゐる。
— 北原白秋 『雀の卵』 青空文庫
目に見えてさわさわさわと、照り浮ぶ孟宗の、あな、一きは強き狐光のその月に、さながら生きて踊るかに、近明りして、勢ひ舞ふ、かと見ればまた、何か暗く薄かげりして、揺らぎ止み、揺らぎ騒立つ。
— 北原白秋 『観相の秋』 青空文庫
目に見えてさわさわさわと、照り浮ぶ孟宗の、あな、一きは強き、狐光のその月に、さながら生きて踊るかに、近明りして勢ひ舞ふ、かと見れば、また、何か暗く薄かげりして、揺らぎ止み、揺らぎ騒立つ。
— ――長歌体詩篇二十一―― 『観想の時』 青空文庫