老年者
ろうねんしゃ
名詞
標準
文例 · 用例
それとほぼ同じようなわけで、もはや青春の活気の源泉の枯渇しかけた老年者が、映画の銀幕の上に活動する花やかに若やいだキュテーラの島の歓楽の夢や、フォーヌの午後の甘美な幻を鑑賞することによって、若干生理的に若返るということも決して不可能ではないように思われる。
— 寺田寅彦 『映画と生理』 青空文庫
言葉のはしなどにあらはれる、今の青年に共通な匂ひが、その云ふことの好し惡しは別として、感覺的に老年者に反撥を感ぜしめるものがあることを思つたからである。
— 島木健作 『生活の探求』 青空文庫
しかも、老年者のは男女共通の布ですむし、夜着にも風呂敷にも、雑巾にも、あますところなく最後まで役に立つ。
— 長谷川時雨 『きもの』 青空文庫
しかも、老年者のは男女共通の布ですむし、夜着にも風呂敷にも、雜巾にも、あますところなく最後まで役に立つ。
— 長谷川時雨 『きもの』 青空文庫
即ち社会的認識が備わり過ぎた、と云って非難するらしいこの壮年者や老年者は、いまだに青年の夢を自分の内に許せると思っている認識不足の主だというようになるようだ。
— 戸坂潤 『思想と風俗』 青空文庫
でこの説教する壮老年者は実は現代の青年を殆んど全く理解していないのである。
— 戸坂潤 『思想と風俗』 青空文庫
と云うのは、現代青年は貧困で下積みだったのだから、壮老年者が設定した家庭を離れては生活が困難なので、そこを覘って社会の壮老年者が、現代青年に家庭に帰れと強要しつつあるのである。
— 戸坂潤 『思想と風俗』 青空文庫
之は壮年者や老年者の単に年の若いもののことではなくて、現代の壮年者や老年者とは社会的に種族を異にした人間のことなのである。
— 戸坂潤 『思想と風俗』 青空文庫