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寺宝

じほう
名詞
1
標準
文例 · 用例
旅銭代用12・3(夕) 書家細井広沢がまだ壮かつた頃、ある日|僧侶が一人訪ねて来て、「私は房州|某寺の住職でござるが、先生の御作を戴いて、永く寺宝として後に伝へたいものだと存じますので。
大正五(一九一六)年 茶話 青空文庫
芝|愛宕下の南宗院という寺へ三人組の賊がはいり、寺宝を幾つかぬすみ出した。
駈込み訴え 赤ひげ診療譚 青空文庫
東京の国立博物館でも、奈良博物館でも、法隆寺宝蔵殿でも、ふっと空虚な淋しさを感ずることがある。
亀井勝一郎 大和古寺風物誌 青空文庫
多宝塔の上から、それをながめた呂宋兵衛、してやったりとほくそ笑んで、塔のなかへ姿をかくしたが、まもなく金銀珠玉の寺宝をぬすみだして、庄屋の狛家へはこびこみ、野武士の残党どもに、酒蔵をやぶらせて、面にくい大酒宴。
吉川英治 神州天馬侠 青空文庫
またどこかへ寺宝の文書や墨付などは運び去ったらしく、ひらひらと、そこらにこぼれ落ちている数片が眼にとまるだけだった。
第六分冊 新書太閤記 青空文庫
寺宝の歌書を見せられたり、老僧の長たらしい話などに倦み果て、ようやく一日を過ごし得た黄昏れ近く、「きょうは、ごゆるりと、煩いなく御休息がとられましたろう」 と、四名の老職が、顔を揃えて、その室に見えた。
第十分冊 新書太閤記 青空文庫
これに如く寺宝はあるまい。
柳宗悦 全羅紀行 青空文庫
まあ、こちらでご休息なさいませ」そばについて、寺宝を説明してくれた老僧が気がるに誘うので、奥へ行って、あいさつをすると、それは四天王寺の住持で良秀僧都という大徳であった。
吉川英治 親鸞 青空文庫