思い迷う
おもいまよう
動詞-五段-ウ行
標準
to be unable to make up one's mind
文例 · 用例
因ってその不浄を捨てに行く筥を奪い嘗るに、丁子の煮汁を小便、野老に香を合せ大きな筆管を通して大便に擬しあったので、その用意の細かに感じ、いかでかこの人に会わずしてはやみなんと思い迷うて焦れ死んだと見ゆ。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
それは、恋の眸ではないのか、ただ上部だけで私の心を悩し焼きつくしても、その底には少しも温味も慈悲もない偽のまどわしの眸であったのかと、私は思い迷うようになりました。
— 菊池寛 『ある恋の話』 青空文庫
つまり、ないものを、あると思い迷う、今日の言葉でいえば一種の幻覚です。
— 高神覚昇 『般若心経講義』 青空文庫
然し、臆病な人間の常として、結果を予想して、色々と思い迷うものであるから、静也は打ちあけたあげくの怖ろしい結果を思うと、どうしても口の先へ出すことが出来なかった。
— 小酒井不木 『死の接吻』 青空文庫
まじめに文化・文学の運動にしたがい、創作もして行こうとしている人々は、民主主義文化・文学運動の内をかき乱している不安、無規準、得たいのしれない政治性に影響されて、自分たちの活動の基準をどこにおいたら、たたかれないで育つことができるのかを思い迷うこころもちにもおかれた。
— 宮本百合子 『五〇年代の文学とそこにある問題』 青空文庫
そして、漠然と神様があるのかもしれないと云う事を感じる様になったけれ共、悪い事をすると好い所へつれて行って下さらないと云う神様と、美味しいお菓子や御飯を下さる神様とは、どっちがほんとうの神様かしらと思い迷うた事が決して一度や二度ではなかった。
— 宮本百合子 『追憶』 青空文庫
着するや直ちにある裏店に居を占め、さて如何なる仕事に就いたものであろうかと思い迷ううち、国もとから持って来た金のうち二十円を食い尽して、残るところ僅かに二十円、これが彼の唯一の資本金であった。
— 相馬愛蔵 『私の小売商道』 青空文庫
表現の困惑について、芸の至難について、言葉のもどかしさについて、私は悲しいほど思い迷うのである。
— 亀井勝一郎 『大和古寺風物誌』 青空文庫
作例 · 標準
例句