御薪
みかまぎ
名詞
標準
kindling burned in shrines and temples
文例 · 用例
旧日本の民俗には、年の初め一月望日に御薪を積んで、平常仕へる所に勤労の誠を示す風、既に飛鳥の宮廷記録があり、現に「小正月」の習俗として残存する地方も多い。
— 折口信夫 『薪能と呪師走の翁』 青空文庫
興福寺東西金堂の鎮守河上・氷室両社の神が、右二堂の仏の為の御薪を積む儀が、二月初めの修二会に併せ行はれた昔から、時を経ていつか西金堂ばかりに執り行ふことになり、更におなじ寺の南大門の芝に、処を定めるに到つたのである。
— 折口信夫 『薪能と呪師走の翁』 青空文庫
皆さんは、奈良朝頃、宮廷に御竈木の式と言うて、正月十五日に、宮廷に仕へてゐた宮人・役人、又は畿内の国司達から宮廷の御薪を奉る式のあつた事を御承知でせう。
— 折口信夫 『門松のはなし』 青空文庫
江戸時代に、門松の根をしめる木をみかまぎと言ひましたが、奈良朝に行はれた宮廷の御竈木とは全然形の違ふ、かうしたものを、どうして同じ名で呼んだか、それは、かうした民間伝承があつたからだと思ひます。
— 折口信夫 『門松のはなし』 青空文庫
作例 · 標準
冬至の夜、冷え切った本堂を温めるために、用意しておいた御薪がパチパチと音を立てて燃えている。
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「この御薪は、山から切り出したばかりの良質なカシの木だ」と住職が自慢げに話した。
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古い屏風絵には、牛車に積まれた大量の御薪を運ぶ男たちの姿が描かれている。
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標準
special kindling used in samurai families during the Edo period for the 15th of the first month and painted with 12 brush strokes (13 on a lucky year)
作例 · 標準
元禄時代の江戸では、一月十五日に御薪を焚いて一年間の無病息災を願う家が多かった。
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「今年は閏年だから、御薪に十三画の筆を入れるのを忘れないように」と家長が念を押した。
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武家屋敷の土間には、正月のしきたりに従って整えられた御薪が置かれている。
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標準
kindling offered by officials to the imperial court during the ritsuryō period
作例 · 標準
木曽の山奥から切り出された御薪が、木筏に乗せられて川を下り、都へと運ばれていく。
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律令制における御薪の献上は、地方の特産品を納める租庸調の制度とも密接に関わっていた。
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官吏たちは、納められた御薪の量を厳格に記録し、不正がないか目を光らせていた。
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