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綺羅星

きらぼし
名詞
1
標準
文例 · 用例
良久しうありて奧さま大方醉も覺めぬれば、萬におのが亂るゝ怪しき心を我れと叱りて、歸れば盃盤狼藉の有さま、人々が迎ひの車門前に綺羅星とならびて、何某樣お立ちの聲にぎはしく、散會の後は時雨に成りぬ。
樋口一葉 われから 青空文庫
さてその前後左右に綺羅星の如くに居並んでいる人々は、遠目の事ゆえ善くは見えぬが、春陽堂の新小説の宙外、日就社の読売新聞の抱月などという際立った性格のある頭が、肱を張って控えて居るだけは明かに見える。
森鴎外 鴎外漁史とは誰ぞ 青空文庫
(下略) 大正十三年九月一日 とあって、賛助員に後藤新平、中村是公、目賀田種太郎、金子堅太郎なぞいう名士の名がズラリと並び、発起人に何々会社重役、何々病院長、何々ビルディング支配人なぞいうのから、肩書も何も無いのまで、綺羅星の如く並んでいる。
夢野久作 東京人の堕落時代 青空文庫
ここでは並居る綺羅星だつたから、混沌としても、漁屋での騒ぎのやうに黒雲のつかみ合ひは感じなかつたが、香りの高い煙草の煙りが濛々としてゐる中に眩んでゐると、やはり結局は同じに吹雪のやうな“Clouded swans”の羽ばたきに窒息しかかつたのである。
牧野信一 円卓子での話 青空文庫
15綺羅星の空高くいる牛――金牛星、地の底にはまた大地を担う牛*もいるし、さあ、理性の目を開き二頭の牛の上下にいる驢馬の一群を見るがよい。
RUBA'IYAT ルバイヤート 青空文庫
五、六人の大官が、綺羅星を集めたように美々しい一団となって通りかかった。
新版大岡政談 魔像 青空文庫
姫は設けの上座へ着き、老女|楓、同じく松風、続いてズラリと順序を正し、老けたる者若き者、綺羅星のごとくに居溢れたので、その美しさ花に劣らず、物言うだけが優である。
国枝史郎 善悪両面鼠小僧 青空文庫
苗木の城内の天主の間には浪人組の猛者を始め、城内の有名な勇士の面々|綺羅星の如く居流れていた。
国枝史郎 蔦葛木曽棧 青空文庫