詞書
ことばがき
名詞
標準
文例 · 用例
映画のタイトルに相当する詞書の長短の分布もいろいろ変化があって面白く、この点も研究に値いする。
— 寺田寅彦 『山中常盤双紙』 青空文庫
全十二巻の詞書というものを売っていたので買ってみると、詞書の上段に若干の画面の写真版が並んでいて、その中には上記のカットされたもののうちの二、三があるので大抵の想像が出来る。
— 寺田寅彦 『山中常盤双紙』 青空文庫
このような切れ切れの絵と絵をつなぐ詞書きがなかったら、これがただ一人の自分の事だとは自分自身にさえ分らないかもしれない。
— 寺田寅彦 『厄年と etc.』 青空文庫
一年十二季の絵も平凡でない文学的価値のある詞書きをつけて帝のお目にかけた。
— 絵合 『源氏物語』 青空文庫
安部の多が大金で買った毛皮がめらめらと焼けたと書いてあったり、あれだけ蓬莱の島を想像して言える倉持の皇子が贋物を持って来てごまかそうとしたりするところがとてもいやです」 この竹取の絵は巨勢の相覧の筆で、詞書きは貫之がしている。
— 絵合 『源氏物語』 青空文庫
境涯の句、彼の生活が彼の句の詞書だ。
— 広島・尾道 『行乞記』 青空文庫
スキンナアは汽車中の二時間ばかしで、今度の持役の台詞を、すつかり記憶え込む積りで、外套の大きな隠しから台詞書きを引張り出した。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
去年の春の暮、そこの妓館の一遊女、美にして利口なりしも、男に惚れてはのろき女性のならはし、男の心かはれるを見て、誓詞書かせんとて、紙とりゆきたるひまに、男逃げゆきぬ。
— 大町桂月 『常磐の山水』 青空文庫