詮方
せんかた
名詞
標準
way
文例 · 用例
酒は殊に夏、私を非常に衰弱させるが、それで希はくは飲みたくないものだが、夜になつて月が山の端にのぞくと、詮方もないことだ、私は飲み出してしまふのである。
— 〔私が貧乏で〕 『夏』 青空文庫
……詮方がない、災難と思う……御都合に因っては、それはどこへでもお供をする。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
小間使は詮方なげに、向直って、「お嬢様、お茶を入れて参りましょう。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
」 お雪は黙って婆さんの顔を見たが、詮方なげで哀である。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
」 詮方なげに見えて島野に縋るようにいった。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
一同は詮方なく海岸の家に皈つたが、全く火の消えた後のやうに、淋しく心細い光景。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
あゝ、天は飽迄我等に祟るのかと、心を焦立て、身を藻掻いたが、如何とも詮方が無い。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
我はかの悪僕に追立てられて詮方無く、その夜赤城の家を出で、指して行方もあらざればその日その日の風次第、寄る辺定めぬ捨小舟、津や浦に彷徨うて、身に知る業の無かりしかば、三年越しの流浪にて、乞食の境遇にも、忘れ難きは赤城の娘、姉妹ともさぞ得三に、憂い愁い目を見るならむ。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
作例 · 標準
これほど証拠が揃ってしまっては、もはや言い逃れする詮方がない。
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「長年住み慣れた家を取り壊すのは、寂しいが詮方ないことだ」
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嵐で収穫前の作物が全滅し、農家の人々はただ詮方なく空を見上げていた。
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