魚油
ぎょゆ
名詞
標準
fish oil
文例 · 用例
釜に残った油の分は魚油です。
— 宮沢賢治 『ビジテリアン大祭』 青空文庫
この町のガスはご存知の通り、石炭でなしに、魚油を乾溜してつくっているのですから。
— 宮沢賢治 『ビジテリアン大祭』 青空文庫
おばあさんは、魚油ランプのそばに立って、さかなを焼いていました。
— ――七つのお話からできている物語―― 『雪の女王』 青空文庫
おそろしくして駄洒落もなく七戸に腰折れてやどりけるに、行燈の油は山中なるに魚油にやあらむ臭かりける。
— 幸田露伴 『突貫紀行』 青空文庫
彼はソ連の商人として知られており、これまで魚の缶詰や魚油の取引をしていることはドレゴも知っていたが、ゼムリヤ号事件に関係しているとは知らなかった。
— 海野十三(丘丘十郎) 『地球発狂事件』 青空文庫
……魚油と毛皮と、それから例の火酒を少々貰いに来たのさ」「それだけですか。
— 海野十三(丘丘十郎) 『地球発狂事件』 青空文庫
長椅子からよっぽどはなれた所に青銅製の思い切って背の高いそして棒の様な台の上に杯の様な油皿のついた燈火を置いて魚油を用うるので細い燈心から立つ黄色い焔の消えそうなほどチラチラする事が多くうすい油烟が絶えず立つ。
— 宮本百合子 『胚胎(二幕四場)』 青空文庫
この部屋全体を照らすための、一個大型の龕灯が、天井から鎖で釣り下げられてあったが、その光は白味を帯び、晄々という形容詞があてはまるところから考えると、魚油灯でなく獣油灯でなく、化学的のものと思われたが、確かなところはわからなかった。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫