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秘性

ひせい
名詞
1
標準
文例 · 用例
ふんと笑って、満洲なら、クラスの相馬君も、それから辰ちゃんだって行くと言ってた、満洲なんて、あんなヘナチョコどもが行くのにちょうどよい所だ、神秘性が無いじゃないか、僕はなんでもチベットへ行くのだ、日本で最初の開拓者になるのだ、羊を一万頭も飼って、それから、などと幼い空想をとりとめもなく言い続ける。
太宰治 花火 青空文庫
だが、復一はこの神秘性を帯びた恋愛にだんだんプライドを持って来た。
岡本かの子 金魚撩乱 青空文庫
日比野博士夫人涌子の穏かな平凡な生涯に、この煤黒い小動物の奇怪な神秘性の裏付けのあることを、今更誰も気づかないのが、夫人自身のうら寂しくもなつかしい感懐であつた。
岡本かの子 蝙蝠 青空文庫
」 これは人類に機械的神秘性の体系を立てようとしたジユールロマンの旧いユナニミズムの精舎の姿かと、桂子は夢との境の半意識の裡に想ふ。
岡本かの子 花は勁し 青空文庫
二人の想いは宗教の神秘性にまで昂められている。
岡本かの子 巴里のむす子へ 青空文庫
叩いてみると軽いすか/\の音がして七五三縄を張るほどの神秘性もなく、寺の本堂の屋根の辺よりも高い空中から急に枝葉を密生さした、さゝくれた古|箒のような形でやゝ南方に傾いています。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
それほど宝になっている経典だから昔からこの経には宗教的な神秘性が附与され、中の意味が判らないでも、これを読誦し、書き写し、または表題の題名を唱えるだけで現実生活上にさえ功徳があるものだと信じられて来た。
岡本かの子 宝永噴火 青空文庫
日比野博士夫人涌子の穏かな平凡な生涯に、この煤黒い小動物の奇怪な神秘性の裏付けのあることを、今更誰も気づかないのが、夫人自身のうら寂しくもなつかしい感懐であった。
岡本かの子 蝙蝠 青空文庫