潜在力
せんざいりょく
名詞
標準
文例 · 用例
環境が悪変して生じる張る気は、その未だ悪変しないうちに先行するその人の持つ潜在力の発揮であり、その潜在力が使い尽されれば次第に弛むに至るのである。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
大きな潜在力を持ったコンピューターのパワーが、国家と大資本に連なる限られた層に独占されていれば、この技術に対する恐れを背景にそこいらの連中を黙らせる道具としてマシンを用いる試みは、巧妙に取り行なわれていただろう。
— 富田倫生 『青空のリスタート』 青空文庫
私が知っているせまい範囲でいえば、きたるべき読書用ソフトのさきがけとしての潜在力をもっているのは、やはり、さきに触れたエキスパンドブックの新しいツールキットしかないようである。
— 津野海太郎 『本はどのように消えてゆくのか』 青空文庫
「能」という言葉自身は支那語の発音で、才能、天性、効力、作用、内的潜在力、などいう色々な意味が含まれているようである。
— 夢野久作 『能とは何か』 青空文庫
「能」という言葉自身は支那語の発音で、才能、天性、効力、作用、内的潜在力、など言ういろいろな意味が含まれているようである。
— 夢野久作 『能ぎらい/能好き/能という名前』 青空文庫
何が美しいかということに関する固定した知識が伝統からもたらされるとすれば、どんな時どういう風に美しくものを使ってゆくかという感覚こそ、今日の中から新しい美をつくり出してゆく潜在力となるものだと思う。
— 宮本百合子 『生活のなかにある美について』 青空文庫
破壊を欲する潜在力が、自分をこのようにロシアへ行かせたがらないのか。
— 一九二七年(昭和二年) 『日記』 青空文庫
この場合潜在性慾の敗北は性慾の力の弱きを意味せず、その潜在力の深すぎたことが敗因で、性慾そのものはむしろ強すぎたことにはならぬのかと附言して言ふ、これも当にはならぬ。
— 坂口安吾 『不可解な失恋に就て』 青空文庫