工商
こうしょう
名詞
標準
文例 · 用例
河童の一肩、聳えつつ、「芸人でしゅか、士農工商の道を外れた、ろくでなしめら。
— 泉鏡花 『貝の穴に河童の居る事』 青空文庫
故にその効たるや、智を増すことは史乗に如かず、人を誡むるは格言に如かず、富を致すは工商に如かず、功名を得るは卒業の券に如かざるなり。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
士農工商という順序に従えば、私は大工の息子です、ずっと身分が下であります。
— 太宰治 『風の便り』 青空文庫
士農工商師匠のこせついたのは見苦しいが、ことの序でに戒めて置くぞ。
— 織田作之助 『猿飛佐助』 青空文庫
上は摂政関白武将より下は士農工商あらゆる階級の間に行なわれ、これらの人々の社会人としての活動生活の侶伴となってそれを助け導いて来たと思われる。
— 寺田寅彦 『俳諧の本質的概論』 青空文庫
昔から士農工商というが、あれは誠と嘘との使いわけの程度によって、順序を立てたので、仕事の性質がそうなっているのだ。
— 有島武郎 『親子』 青空文庫
事、ひとたび流血沙汰に及んだとすれば、農民達にいか程正義正当の理由があったにしても、士農工商、階級の相違、権力の相違が片手落ちならぬ片手落ちの裁きをうけて、結局悲しい処罰をうけねばならぬ者は、正しいその農民達なのです。
— 日光に現れた退屈男 『旗本退屈男 第八話』 青空文庫
農工商の上に立つお歴々が、尾をふりふり素町人の御機嫌を取り結んでいるゆえ、珍しゅう思うて尋ねるのじゃ。
— 京へ上った退屈男 『旗本退屈男 第四話』 青空文庫