おもちゃ箱
おもちゃばこ
名詞
標準
toy box
文例 · 用例
みんな出て行っておもちゃ箱は空っぽになりました。
— 夢野久作 『キューピー』 青空文庫
こういう珍しい千代紙式に多様な模様を染め付けられた国の首都としての東京市街であってみれば、おもちゃ箱やごみ箱を引っくり返したような乱雑さ、ないしはつづれの錦の美しさが至るところに見いだされてもそれは別に不思議なことでもなければ、慨嘆するにも当たらないことであるかもしれない。
— 寺田寅彦 『カメラをさげて』 青空文庫
手足のちぎれた人形をおもちゃ箱にしまったものか、いっそ捨ててしまったものかと躊躇する少女の心に似たぞんざいなためらいを葉子はいつまでも持ち続けていた。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
いいこころもちだね」 にやにやしながら、さらにあちらをこちらをと捜していましたが、そのときふとまた目についたのは、そこの茶の間の茶だんすの上にあった子どものおもちゃ箱です。
— 妻恋坂の怪 『右門捕物帖』 青空文庫
おもちゃ箱を引っくり返したようだというのは、全くわたしの書棚で、初めて来た人に、「お子供衆が余程たくさんおありですか」などと訊かれて、いよいよ赤面することがあります。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
しかし別段庭も空地もないので机場におさまって遊んでいるのだが――まず硯箱からしておもちゃ箱に転化させて、水入器にお花をさす。
— 長谷川時雨 『源泉小学校』 青空文庫
果して三時は過ぎてしまった、三十分ばかりたつと、ころころっと可愛いらしい物音がして、何がやって来るのかと思ったら、おもちゃ箱みたいな汽車だった、しかもおもちゃにしては薄きたない。
— 辻村伊助 『スウィス日記』 青空文庫
何んでもあたしのいった通り、暇さえ出してくれりゃいいんだよ」 駄々ッ子がおもちゃ箱をぶちまけたように、手のつけられないすね方をしている徳太郎の耳へ、いきなり、見世先から聞え来たのは、松五|郎の笑い声だった。
— 邦枝完二 『おせん』 青空文庫
作例 · 標準
みんな出て行っておもちゃ箱は空っぽになりました。