キニーネ
キニーネ
名詞
標準
quinine
文例 · 用例
ベルはキニーネを必要とし、ロイドは腹をこわし、私は瀟洒たる小喀血。
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
キニーネをのんで、ひとりで、寝部屋に行って、厚い毛布の間に包まって顔ばかり出して、まだからっぽで居る弟共の二つの床を見て居ると、あたりの静けさにさそわれて、気持も、しっとりとなって、唇が何だかパサパサするのをしめしながら、いろいろな事を思う。
— 宮本百合子 『熱』 青空文庫
その年か翌年か岩倉大使が欧行に付き、親友の長与専斎も随行を命ぜられ、近々出立とて私方に告別に参り、キニーネ一オンスのビンを懐中から出して、「君の大病全快はしたが、来年その時節に為ると何か故障を生じて薬品の必要があるに違いない。
— 福翁自伝 『福翁自伝』 青空文庫
是れは塩酸キニーネ最上の品で、薬店などにはない。
— 福翁自伝 『福翁自伝』 青空文庫
屹と役に立つことがあるから黙て取て置けと云て、その薬を私に渡して別れた所が、果して然り、長与の外行|留主中、毎度発熱して、夫れキニーネ又キニーネとて、トウ/\一オンスの品を飲み尽したと云うような容体で、何分にも力が回復しない。
— 福翁自伝 『福翁自伝』 青空文庫
が、彼の懐中には現金八十余円入の財布の外に、新しい麻裏の草履が一足に、弁慶縞の鳥打帽子が一つ、毒薬硫酸ストリキニーネの小瓶が潜められていた。
— 甲賀三郎 『支倉事件』 青空文庫
訊問室はしばらくの間しーんとして、蝉の声がキニーネを飲んだときの耳鳴りを思わせるように響いてきた。
— 小酒井不木 『愚人の毒』 青空文庫
もしマラリアだとわかれば、ただちにキニーネを用いますから、未亡人の第三回の発作は起こらずに済んだはずです。
— 小酒井不木 『愚人の毒』 青空文庫
作例 · 標準
「『昔はな、南方へ行ったときにキニーネのお世話になったんだよ』と祖父が懐かしそうに語った」
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「かつてはキニーネの原料となるキナの皮を巡って、激しい利権争いが繰り広げられた歴史がある」
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「この薬には微量のキニーネが含まれているため、アレルギー体質の方は服用前に必ず医師に相談してください」
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「ひえっ、この薬、キニーネが入ってるの? 通りで飛び上がるほど苦いわけだ……」
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ウィキペディア
キニーネ(蘭: kinine)またはキニン(英: quinine、クイニン)は、キナの樹皮に含まれる分子式C20H24N2O2のアルカロイドである。IUPAC名は(6-Methoxyquinolin-4-yl)[(2S,4S,5R)-5-vinyl-1-aza-bicyclo[2.2.2]oct-2-yl]-(R)-methanol。1820年にキナの樹皮から単離、命名され、1908年に平面構造が決定し、1944年に絶対立体配置も決定された。また1944年にロバート・バーンズ・ウッドワードらが全合成を達成した。ただしウッドワードらの全合成の成否については、後述の通り議論がある。
出典: キニーネ — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0