蛍火
ほたるび異読 けいか
名詞
標準
glow of a firefly
文例 · 用例
ただ全く偶然な蛍火の明滅としか思われないであろう。
— 寺田寅彦 『雑記帳より(2)』 青空文庫
しかも九時半の処を指して、時計は死んでいるのであるが、鮮明にその数字さえ算えられたのは、一点、蛍火の薄く、そして瞬をせぬのがあって、胸のあたりから、斜に影を宿したためで。
— 泉鏡花 『伊勢之巻』 青空文庫
いっそ蛍を飛ばすなら、祇園、先斗町の帰り、木屋町を流れる高瀬川の上を飛ぶ蛍火や、高台寺の樹の間を縫うて、流れ星のように、いや人魂のようにふっと光って、ふっと消え、スイスイと飛んで行く蛍火のあえかな青さを書いた方が、一匹五円の闇蛍より気が利いていよう。
— 織田作之助 『大阪の憂鬱』 青空文庫
覆面の手には種ヶ島が握られ、火縄の端が蛍火のように光っていた。
— 田中貢太郎 『風呂供養の話』 青空文庫
秀才がそれを見て冗談を云うと、蛍火が消えて美しい女が出て来たので、それを愛好したと云う話であった。
— 田中貢太郎 『馬の顔』 青空文庫
暗い谷間の方へ眼をやった時、蛍火のような一個の微な微な光を見つけた。
— 田中貢太郎 『殺神記』 青空文庫
中には蛍火のような煙草の火で鼻の端を赤く見せている者もあった。
— 田中貢太郎 『水魔』 青空文庫
青い蛍火の団ったような一団の鬼火がどこからとなく飛んで来て、それが非常な勢いで電柱に突きあたった。
— 田中貢太郎 『黄燈』 青空文庫
作例 · 標準
遠くに見える蛍火が、夏の夜の情緒を醸し出している。
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山奥で道に迷った時、かすかな蛍火が希望の光に見えた。
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昔の人は、蛍火の光で読書をしたという。
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標準
nearly extinguished fire
作例 · 標準
囲炉裏の火が、もう蛍火のように小さくなっていた。
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彼の情熱も、今では蛍火のようにか細いものになってしまった。
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消えかけた蛍火を吹き、再び火を大きくした。
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